2025/09/22
レトロ建物を改修で活かすには?内装を改修するメリットやポイント、改修事例まで解説

レトロ建物は、オーナーにとっては愛着や魅力を感じられる物件かもしれません。
しかし、利用者にとってもそうとは限らず、清潔感のなさや古臭さとして感じられることがあります。
結果として、入居者が見つからない、テナントが入らないなど、さまざまな問題が起こり得ます。
このような問題が起きているのであれば、そのまま使い続けるのではなく、改修へ進むタイミングです。
この記事では、レトロ建物の改修について、メリットやポイントなども交えて詳しく解説します。
レトロ建物の改修を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
TOMITA株式会社はレトロ建物の改修も承っています
TOMITA株式会社は、レトロ建物の改修も可能です。
ビルを一棟まるごと改修した経験もあるため、ビル全体を改修してほしいという規模の大きなご依頼にも応えられます。
TOMITA株式会社が特に得意としているのは、レトロ感やヴィンテージ感を残した改修です。
例えば、昭和時代の仕上げやタイルなどを残しつつ実用性を追求したり、元々あった傷を敢えて修繕せず、ヴィンテージ感の演出に活かしたり、といったことをおこなえます。
TOMITA株式会社は、名古屋市を中心に内装を幅広く対応しており、設計から施工までワンストップで対応できます。
レトロ建物に新たな価値を生み出す提案や、質の高い改修を実現できるため、レトロ建物の改修はTOMITA株式会社がおすすめです。
名古屋市東区東桜にあり、ビジネスの観点から立地にもこだわったレトロ建物「トトトビル」について、詳しくはこちらからご確認ください。
改修(リノベーション)とリフォームの違い
改修と似たような意味を持つ言葉には、リフォームがあります。
改修は、英語でリノベーションといい、「建物に新たな機能や付加価値を与える工事」を指す言葉です。
具体的には、建物の用途を変更するために間取りを変えたり、断熱性や耐震性などを高めたりといった工事を改修と呼びます。
一方でリフォームとは、「新築時と同じ状態への回復を目的とした工事」のことです。
新たな機能や価値を足さず、古くなった壁材や床材を張り替えたり、老朽化したトイレを似たタイプのトイレに交換したりといったものが該当します。
建物全体の価値が低下しているレトロ建物は、リフォームでは足りないことがあるため、その場合は、改修がおすすめです。
修繕や修景とは?
レトロ建物の改修に関わる、修繕や修景といった言葉も覚えておくと良いでしょう。
これらの言葉は、歴史的建造物や文化財のような、価値の高いレトロ建物の工事で使われることがあるためです。
まず修繕とは、「破損したものを元の状態に回復させること」を指します。
価値の高いレトロ建物の修繕であれば、姿形や機能など、全てをほぼ元の状態に回復させる「復元」の意味を含めて使われることがあります。
つぎに修景とは、「レトロ建物の外観を、周囲の歴史的建造物や風景と馴染むように工事すること」です。
ちなみに、修繕とほぼ同じ意味を持つ言葉には、修理や修復があります。
また、補修はものが破損する前に手を入れ、補強をおこなうことを指すといった違いがあります。
レトロ建物の改修の流れは?
改修依頼から引き渡しまでの主な流れは、下記の通りです。
- 01: ヒアリング〜現地調査
- 02: 初回提案
- 03: 工事契約・基本設計
- 04: 実施設計・最終確認
- 05: 着工・お引き渡し
まずはヒアリングでお客様のご希望やご要望をお伺いし、ご都合に合わせてスタッフが出向いて、レトロ建物の現地調査をおこないます。
その後、イメージプランボードや概算見積もり、スケジュールなど、各種資料を作成して初回提案へと進みます。
TOMITA株式会社の初回提案は、2週間程度で進むことができ、費用がかからないのが特徴です。
初回提案の内容に納得頂き、工事契約を結べば、改修に向けてさらに各種図面・資料の作成へと進みます。
各種の確認が終われば着工し、工事完了後に引き渡しとなります。
TOMITA株式会社のお引き渡しまでの流れについて、より詳しくは、こちらからご確認ください。
TOMITA株式会社が手掛けたレトロ建物の改修事例
ここでは、TOMITA株式会社が手掛けたレトロ建物の改修事例についてご紹介します。
トトトビル(東桜)改修工事(レトロ物件再生 ― 東桜「トトトビル」全体改修プロジェクト)
「トトトビル」は、名古屋・東桜に佇むヴィンテージビルです。
かつての昭和の息づかいをそのまま残すこの建物は、老朽化が進んでいましたが、その味わいを失わずに活かす形で改修をおこなうことにしました。
今回、TOMITA株式会社はデザインから施工まで一貫して担当し、トトトビル全体の改修プロジェクトを手掛けました。
そして現在は、全フロアで新たなテナント様の募集を開始しています。
本物件の魅力は、「インクルーシブな空間×レトロ再生×クリエイターの出発点」です。
昭和の時代の仕上げやタイルを残しつつ、現代的な快適性と実用性を兼ね備えた空間へと生まれ変わらせています。
各フロアには、用途に応じた設備をあらかじめ整えており、スモールスタートにも最適です。(※1階のみスケルトン仕様)
1F スケルトン空間「101」 74.82㎡
コンセプトは、「自由に描けるキャンバス」です。
街に開かれた1階区画は、東桜という立地を活かし、通りからの視認性も抜群という強みがあります。
また、カフェや物販、ギャラリーなど、多様な業種に対応可能なスケルトン仕様です。
入居者自身の世界観をそのまま形にできる、白紙のような自由度を備えています。
2F 美容室仕様「201」31.2㎡ / 「202」31.9㎡
コンセプトは、「夢をすぐに形にできる場所」です。
2階はフル内装・設備付きの美容室区画となっています。
シャンプー台、給排水、照明、スピーカーなどが整い、入居即日から営業可能です。
フリーランス美容師やシェアサロン、面貸しスタイルにも対応でき、初期投資を抑えた独立の第一歩を支えます。
レトロなビルの空気感と、美容室という機能性が融合した空間は、まさに「スタートアップを応援する場」です。
3F バルコニー付きオフィス「301」48.6㎡(+バルコニー24㎡)
コンセプトは、「働く×遊ぶが交差するワークプレイス」です。
元々住居だったフロアを、オフィス仕様へ改修しました。
日当たりの良い24㎡の専用バルコニーは、リフレッシュや外部交流、イベントや撮影場所としても活用可能です。
仕事と創造性が自然に交わる、新しいオフィスのあり方を提案する空間となっています。
TOMITA株式会社が考えるレトロ建物を再生する意義
本改修では、「古さを直す」だけでなく、「古さを価値に変える」ことを重視しました。
昭和の雰囲気を残すタイルや木目はそのまま活かしつつ、必要な設備やインフラは現代に合わせて刷新しています。
結果として、懐かしさと新しさが同居し、入居者が自らの感性を重ねて完成させていける「余白のある空間」が生まれています。
「トトトビル」は、レトロ建物の魅力を現代に再生しただけでなく、多様な人やアイデアを受け入れるインクルーシブな拠点へと進化しました。
ここから新たなクリエイターや事業が羽ばたき、街に新しい文化と活気をもたらすことを願っています。
私たちTOMITA株式会社は、レトロ建物の「古さを価値に変える」ことを目的とし、今後も「レトロ建物の再生」を通じて、まちの未来をデザインし続けていきます。
レトロ建物は、流行に左右されない普遍的な魅力を持ち、入居者が自らの感性で仕上げていける「余白」を備えています。
トトトビルは、そこにTOMITA株式会社が得意とする空間づくりの知恵を加えたことで、古き良き建物が再び街の資産として輝き出した好例となりました。
トトトビル(東桜)の物件紹介はこちらをご覧ください。
レトロ建物を改修するメリットとは
レトロ建物を改修するメリットは、さまざまなものがあります。
ここでは、主なメリットを5つご紹介します。
古さを強みに変えられる
まず、レトロ建物の「古さ」を強みに変えられることが、改修のメリットとして挙げられます。
レトロ建物は、見た目や内装が古い、設備が古く使いづらい、床がひび割れていて危険など、さまざまな欠点を抱えています。
しかし改修は、持ち味を活かして、レトロ感やヴィンテージ感といった強みのある、味わい深い建物へと変えることが可能です。
さらに、設備を新しく使いやすいものに変え、危険な部分は取り替えるなどして、機能性や安全性を高めてその欠点を補えます。
レトロ建物が持つ古さが、良さや強み、他の建物と差別化できる要素に変わり、集客を図れる点は大きなメリットといえます。
社会課題の解決に取り組める
レトロ建物を改修して使うことで、社会課題の解決に取り組めることもメリットの一つです。
例えば、SDGsで掲げられている項目12「つくる責任、つかう責任」に取り組むことができます。
12-5「2030年までに、ごみが出ることを防いだり、減らしたり、リサイクル・リユースをして、ごみの発生する量を大きく減らす。」
建て直すのではなく改修することで、多量のごみが出ることを防ぎ、SDGsの12で掲げられている「つくる責任、つかう責任」を果たせます。
また、SDGsに貢献といった行動は、アピールすることで、良好なイメージの形成にも役立つはずです。
持続可能な社会を目指した行動は、将来に影響を与えるだけでなく、今生きる人々とつながるきっかけにもなり得ます。
工事費用を節約できる
レトロ建物の改修には、工事費用の節約というメリットもあります。
古い建築物を一新しようと思えば、解体工事をした上で、建て直しが必要です。
解体工事は、坪単価や地域、建物の大きさや種別などによって異なりますが、何百万円という費用がかかるケースもあります。
建物を立て直す新築工事にも、何千万円という費用がかかってしまうことがあります。
確かに、レトロ建物の状態次第では、改修でもほぼ建て直しというケースはあり得るでしょう。
しかし、基本的には建物を再利用するため、工事費用を抑えやすいというメリットがあります。
そのため、レトロ建物の改修は、工事費用を抑えて今後の運転資金に回したいという方におすすめです。
新旧どちらの価値も残せる
レトロ建物の改修によって、古い価値と新たな価値の両方を残すことができます。
例えば、レトロ建物の外観を元通りに修繕・復元するといった方法を取れば、デザインのレトロ感やヴィンテージ感を残しつつ見た目を綺麗にできます。
そのレトロ建物が、周囲の景色や街並みに馴染んでおり、また、人々からも親しまれているというような場合は、古いからこそ持っている価値はぜひ残したいものです。
さらに、設備や間取りなどを新しく使いやすいものにすれば、新しい価値を付加することが可能です。
古いからこその価値と、新しい価値の両方を兼ね備えた魅力的な資産として、レトロ建物を将来に残すことができます。
再建築不可物件を活かせる
再建築不可物件を活かせることも、レトロ建物を改修するメリットの一つです。
再建築不可物件とは、建築基準法により、一度解体すると立て直せない建物のことを指します。
再建築不可とされるのは、道路に接していない(接道義務を果たせていない)ことが主な原因です。
レトロ建物の中には、このような再建築不可物件があるため、解体するのは勿体ないと思える場合には改修がおすすめです。
ただし、2025年からリフォームやリノベーションのハードルは上昇しており、建築確認申請を出しても審査に通らないケースがあります。
そのため、その点も考慮して改修できる、詳しい業者に依頼する必要があります。
レトロ建物を改修するときのポイント
レトロ建物の改修には、上述したようにさまざまなメリットがあります。
これらのメリットをしっかり享受するためにも、下記のポイントを押さえてみてください。
建物を徹底的に確認する
レトロ建物を改修する際には、建物について徹底的に確認することが大切です。
建築から何十年と経っているのであれば、さまざまな問題が起きていると考えられるためです。
例えば、見た目は問題なくても、配管が古くなっていたり、外壁が脆くなっていたりといった見えない部分の劣化が進んでいることがあります。
また、今は使われていないアスベストのような素材が使われていたり、耐震性や断熱性に問題が隠れていたりするかもしれません。
そのため、築年数や建築された時期なども考慮しながら、建物にどのような問題があるか詳しく確認する必要があるのです。
残すべき古さと修繕する古さを分類する
レトロ建物をより良い形に改修するためには、残すべき部分と修繕すべき部分を分類することが重要になります。
例えば、床のタイルが大きく割れており、危険があるといった場合には修繕すべきです。
「これも味わいがある」と残した結果、誰かが躓いたり、転んでケガをしたりということが考えられるためです。
また、割れたタイルの下に水が入り込んで、カビが発生するといった、衛生的な問題も起こり得ます。
他にも、レトロ感やヴィンテージ感よりも利用者を優先して、手すりを付けたり、多機能なトイレに交換したりすべき場合もあります。
そのため、レトロ建物らしさの演出に必要な部分と、そうでない部分を分類して、改修の内容を詰めていく必要があるのです。
新たな価値を付けられないか考える
レトロ建物に、新たな価値を付加できないかと検討することも、改修のポイントの一つです。
その建物が、元々大きな強みを備えていない場合は、改修後に「ただ少しレトロ感があるだけの建物」で終わってしまうことがあるためです。
歴史的建造物のように高い価値を持つ建物や、飛び抜けて優れたデザインで人を惹き付けられる建物は、そこまで多くありません。
そのため、従来の良さを活かすという視点だけでなく、利用者を惹き付ける新たな魅力を付け加えようという視点も必要になります。
例えば、おしゃれな休憩スペースや映えスポットなど、建物の利用者に応じて、何か価値を付けられないか考えると良いでしょう。
レトロ感・ヴィンテージ感の出し方を押さえる
レトロ建物を輝かせるためにも、レトロ感やヴィンテージ感を演出するポイントを押さえましょう。
レトロ感やヴィンテージ感は、下記のような方法で演出することが可能です。
- ・マテリアルにこだわる
- ・懐かしさを感じられるデザインを取り入れる
- ・温かみのある照明を使う
- ・落ち着いた色を使う
- ・木材や植物を取り入れる
まずは、使用する内装材のマテリアルにこだわると良いでしょう。
目指しているレトロ感やヴィンテージ感によりますが、レンガ調の壁材や壁紙、無垢材の床材などを使うと、昭和や大正などの基礎的なイメージを構築できます。
併せて、懐かしさの感じられるデザインを、インテリアでも積極的に取り入れるのがおすすめです。
照明は、温かみのあるオレンジ色を使ったり、間接照明で明るさを抑えたりすると、雰囲気を演出できます。
また、建物内の全体的な色合いは、茶色や黒、グレーなど、落ち着いた色で統一すると良いでしょう。
色合いが明るすぎると今風になってしまうため、彩度は低く、使うとしてもくすみカラーを中心に選ぶのがおすすめです。
さらに、木材や植物を取り入れることで、懐かしさの中に温かみやおしゃれさ、色合いのアクセントなどを生むことができます。
レトロ建物の改修はTOMITA株式会社におまかせください
この記事では、レトロ建物の改修について、流れや改修事例、メリットやポイントなど、詳しくご紹介しました。
レトロ建物が持つ古さは、現状では、ただのデメリットや欠点かもしれません。
しかし、改修によって、古さを良い形で活かし、メリットや長所へと変えていくことができます。
TOMITA株式会社は、レトロ建物を改修してきた実績があり、レトロ感やヴィンテージ感などを演出する巧みさに自信があります。
計画が具体化するまでのご相談は無料で対応しておりますので、レトロ建物の改修についてお悩みの方は、ぜひTOMITA株式会社にご相談ください。